更新日 2026.10.20
スキーレビュー · Nordica · 26-27 シーズン

Multipista dc 80 ti fdt レビュー

Nordica Multipista DC 80 Ti FDTの詳細レビュー。Energy Ti Double Core、80 mmウエスト、マルチラディウス、TPX 12 FDT。乗り味、長所、短所、スペック。

スペック6 レングス · タップで切替
ウエスト
80mm
全レングス共通
トップ
127mm
レングスにより異なる · 123–127
テール
105mm
レングスにより異なる · 101–105
ラディウス
17m
レングスにより異なる · 14–17
1本あたり重量
2030g
レングスにより異なる · 1600–2030

概要

Multipista DC 80 Ti FDT(北米名Dobermann Multipista 80 DC)は、Nordicaの26/27シーズンMultipistaファミリーに加わった新しいワイドモデルです。Nordicaのコンセプトは「何でもこなし、しかも上手にこなす」スキー。ティップとテールの形状はオールマウンテンスキーから、コアと乗り味はレース由来のDobermannラインから受け継ぎ、80 mmのウエストは素早いエッジの切り替えと荒れた雪での安定感の中間点として選ばれています。FDT Race Plate NとTPX 12 FDTビンディング(DIN 4〜12)を組み合わせたシステムスキーで、160〜185 cmの6サイズ展開です。

雪上パフォーマンス

スペック上は、圧雪バーンだけに縛られないカービングスキーです。Multi Radius Sidecutはティップとテールにスラロームスキーのジオメトリー、中央部にGSスキーのジオメトリーを使っているため、ターン導入ではショベルが素早く雪をとらえ、エッジに乗ってからは長い中央部がスキーを落ち着かせるはずです。ラディウスは160 cmの14 mから185 cmの17 mまでで、中間サイズは純粋なSLやGSではなく扱いやすいミドルターン域に入ります。Energy Ti Double Core(2枚の木製コアの間にTitanal層とNordicaのPulse Coreエラストマーを挟んだ構造)は振動を吸収する役割を持つので、硬い朝のバーンでもスムーズで安定した滑りが期待できます。Nordicaはプロファイルをフルキャンバーとしているため、本格的なロッカーを持つオールマウンテンスキーのようにピボットしたり浮いたりはしません。80 mmのウエストは、細いMultipistaモデルより午後の荒れた雪での支えを増やすためのものです。

構造とスペックの解説

構造:Energy Ti DC(Double Core Titanal)。Nordicaによる素材表記はPerformance Wood + Metal + Pulse Core + Sidewall。Pulse CoreはTitanalシートとともに2枚の木製コアの間に配置されるエラストマー層です。工場出荷時のエッジ角はベース0.9°、サイド87.5°。FDT Race Plate Nはパワー伝達のためのブリッジ構造と、工具なしで長さ調整ができるFast Demo Trackを備えます。寸法は長さに応じてわずかに変化し、160 cmで123-80-101 mm、185 cmで127-80-105 mm(175 cmでは125-80-103 mm)。Nordicaが公表するペア重量を1本あたりに換算すると、160 cmで1600 g、175 cmで1830 g、185 cmで2030 gです。

誰に向くか、競合との比較

ほとんどの日をピステで過ごしながらも、雪が柔らかく不整地になってもきちんと機能する1本を求める、自信のある中級〜上級スキーヤー向けです。Nordicaの前ラインナップで同じ幅だったNordica Spitfire dc 80 pro fdtと比べると、MultipistaはDCコンセプトにオールマウンテン形状のティップ/テールとマルチラディウスのサイドカットを組み合わせています。Elan Wingman 80 tiは同程度の幅でよりオールマウンテン寄りのメタル入りピステスキー、K2 Disruption 78Tiはやや細く、カービング重視の選択肢です。一日中ほぼ硬い圧雪だけを滑るなら、細いNordica Multipista dc 74 ti fdtの方がエッジの切り替えが速く感じられるでしょう。

良い点、注意点、結論

良い点

  • Pulse Coreエラストマー入りEnergy Ti Double Coreによる、減衰性の高いスムーズな滑り。
  • Multi Radius Sidecutが素早いターン導入とターン中盤の安定感を両立。
  • 80 mmのウエストは、74 mmのカービングスキーより柔らかい雪や荒れた雪で支えが大きい。
  • 160〜185 cmの6サイズ展開。
  • FDT Race Plate Nで工具なしに長さ調整が可能。

注意点

  • システムスキーのため、プレートとTPX 12 FDTビンディングは固定で、ツアー用セットアップは不可。
  • フルキャンバーなので、ピステ外での浮力やピボット性は控えめ。
  • Titanal構造は初心者向けピステスキーより要求が高い。
  • 同じ幅の軽量オールマウンテンスキーより重い。

結論: 朝はレース由来のエッジグリップ、午後は荒れた雪での落ち着きを求めるスキーヤーのための、多用途で減衰性の高い80 mmピステスキー。Multipistaファミリーのオールラウンダーです。

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