概要
Fischer Transalp 98 CTIは、フィッシャーのTransalpツーリングシリーズの中で滑走を重視したモデルです。フィッシャーは「登りの性能を犠牲にせず、滑りの楽しさを求める人に理想的なフリーライドツアラー」と説明し、上級者〜エキスパート向けとしています。ウエスト98 mm、Shaped Tiチタンインレイ、ミリング加工したウッドコア上のカーボンストリンガーを備え、急斜面向けのFischer Transalp 92 CTI Proと、より太いTransalp 105 CTIの間に位置します。
雪上での挙動
スペック上は、クイックに回すスキーというより落ち着いた安定志向のフリーツアラーです。フィッシャーはターン半径を「ロング」に分類しており、169 cmで21 m、176 cmで22 mのため、開けた斜面での中〜大回りに向いた形状です。Shaped Tiインレイはねじれ剛性とグリップを高めるためのもので、ウインドパックや再凍結した雪で効果が期待できます。トップのTour Rockerは接雪長を短くし、フィッシャーによればターンの導入が容易になり、狭い場所での負担が減ります。98 mm幅により86 mmや92 mmのTransalpより明らかに浮力がありますが、深雪専用スキーではありません。
構造とスペック解説
Transalp 98 CTIは、Air Tecミリングを施したUltra Light Woodcoreを中心に作られています。フィッシャーによると、このミリングパターンでフレックスやねじれ安定性を損なわずにコア重量を25%削減しています。カーボンストリンガーがバランスの良いフレックスを保ちながら軽量化し、Shaped Tiはスキーの形状に合わせたチタンインレイで、安定性とグリップをもたらします。構造はサンドイッチサイドウォール(ウッドコア+ABSサイドウォール)、シンタードベース、工場チューンはサイド87°・ベース1°です。プロファイルはTour Rocker(ティップロッカー)。フィッシャー公表の長さ別スペック:155 cm(130/97/115、19 m、1160 g)、162 cm(131/97/116、20 m、1250 g)、169 cm(132/98/117、21 m、1340 g)、176 cm(133/98/118、22 m、1410 g)、183 cm(134/99/119、23 m、1500 g)。重量はすべて片側1本あたりです。
誰向け&比較
Transalp 98 CTIは、滑るために登る脚力のあるツアラーで、バックカントリーの変化する雪に安定した落ち着いたプラットフォームを求める人に合います。Fischer Transalp 92 CTI Proと比べると太く浮力寄りで、176 cmでは1本あたり約150 g重くなります。同じウエストのK2 Wayback 98 mensは179 cmで1260 gと公表されており、長い登りではより軽量です。Atomic Backland 95はやや細く、177 cmで18 mと短いラディウスで軽快な感触、Salomon Mtn 96 carbonは重量が近い96 mmの選択肢です。
良い点、注意点、結論
良い点
- Shaped Tiチタンインレイが、ツアー向けの軽さのままねじれグリップと安定性を加える。
- Air Tecウッドコアとカーボンストリンガーで176 cm 1410 gに抑えている。
- 155〜183 cmの5サイズで、長さ別のサイドカットとラディウスを設定。
- トップのTour Rockerが変化する雪でのターン導入を楽にする。
注意点
- 主要サイズの21〜23 mのロングラディウスは、短く素早いターンには向かない。
- 獲得標高の大きい日には、最軽量クラスの95〜98 mmツアースキーより重い。
- 上級者〜エキスパート向けで、最初のツアースキーには不向き。
- 98 mmでは深雪専用の性能は期待できない。
結論: 軽量ウッドコアにチタンによる安定感を加えた、滑走重視のフリーツアラーです。登りの軽さより柔らかい雪での滑りの質を優先するなら、細いTransalpよりこちらを選ぶ価値があります。
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