Salomon MTN 96 Carbon — レビュー
位置づけ
軽量なフリーライド/オールマウンテン系ツアースキー。登りは効率的、下りは安心感。ウエスト96 mmで、クラスとしては高めの安定感とエッジグリップ、やさしい浮力と小回り性を両立します。
構造とスペック(滑りへの意味)
- Karubaウッドコア+カーボン/バサルト補強:軽さと張り、ねじれ剛性でアイスバーンでも噛みやすい。
- フルサンドイッチサイドウォール:力の伝達とエッジホールドを強化。
- コルク・ダンプリファイア(ノーズ):微振動とノーズのバタつきを抑制。
- オールテレインロッカー(ノーズ約17%、テール約12%、足元キャンバー):導入が軽く、柔らかい雪で浮きやすい。キャンバーで反発とグリップを確保。
- フラットテール+スキンクリップノッチ:ターン後半の安定、アンカー操作とスキン着脱が容易。
- シンタードソール(リサイクル材使用):高速・耐久を両立しつつサステナブル。
雪上性能
- 圧雪・ハード: 1.4〜1.6 kg級としては落ち着きが優秀。キャンバー×サイドウォールでしっかり食う。Blizzard Zero G 95ほどレール感はないが、荒れでの当たりはマイルド。
- パウダー・柔雪: 目立つノーズロッカー+96 mmで〜20〜30 cm程度まで楽に浮上。ピボットしやすく、テールも手強すぎない。
- 荒れ・不整: コルクノーズと素直なフレックスで、超軽量系よりもバタつき少なめ。とはいえリゾートの重い荒れでは、QST 98やHustle 9のような重め50/50の方が静か。
- ツリー・急斜面: スイングウェイトが軽く、フラットテールが信頼できるため、タイトなラインやキックターンも安定。
登坂効率
長さにより1本約1260〜1580 g。登りは軽快、それでいて下りに必要な落ち着きも確保。極端な軽量志向より、下りの完成度を重視したバランス型です。
こんな人に
- ツーリングを主軸に、ほぼ毎日頼れる96 mmを1本で済ませたい人。
- 超軽量95 mmよりもしなやかで静かな乗り味を求める人。
- リゾートの重い荒れを高速で攻めるなら、より重い50/50板が適任。
サイズとビンディング
- 長さ: テクニカル地形や小回り重視は普段どおり。開けた斜面の安定と浮力重視はワンサイズ上。
- ビンディング: 獲得標高重視は軽量テック系。リフト併用も多いならShift等のハイブリッド(重量増は受容)。
比較
- Black Crows Camox Freebird (95): より軽くルーズで遊べるが、高速域の噛みは弱め。MTN 96はやや落ち着き&精度アップ。
- Blizzard Zero G 95: 氷上のトーション剛性と軽さは上。ただし乗り味はハード。MTN 96はマイルドで寛容。
- Atomic Backland 95/Elan Ripstick Tour 96: 似た軽さと楽しさ。MTN 96の方が高速での安定が一歩上。
- Scott Superguide 95: 強いエッジグリップ。MTN 96は3D雪での容易さと減衰が勝る。
長所・短所
- 長所: 登降のバランス良好、クラス超えの減衰、万能ロッカー、安心のフラットテール、スキン運用が楽。
- 短所: 重い荒れ雪の高速は重め50/50に劣る。カービング精度は良好だがレース級ではない。超高速でノーズがやや揺れることあり。
主要スペックの要点
- 129‑96‑115 mm(174 cm): 96 mmはツーリングの万能帯。浮力とオンピステ性能の両立。
- R 16–20 m: 中〜大回り寄り。素直で引っかかりにくい。
- 1260〜1580 g/本: 軽いほど登り有利。適度な質量は下りの安定に効く。
- オールテレインロッカー: 浮力&導入の軽さ+キャンバーのグリップと反発。
- フルサイドウォール+カーボン/コルク: 力の伝達と振動制御。
まとめ
- 登りは軽快、同クラス比で下りは驚くほど落ち着く。
- 減衰とエッジホールドはクラス平均以上。
- リゾートの重荒れ高速メインなら、重め50/50が本命。
よくある質問
Q: 氷結バーンでの性能は?
A: 重量帯としては良好。キャンバーとフルサイドウォールの相乗効果。完全なアイスではZero G 95がより噛むが、乗り味は硬め。MTN 96は穏やかで寛容。
Q: 長さの選び方は?
A: 機動力重視は普段どおり。安定・浮力重視はワンサイズ上がおすすめ。
Q: 50/50(ゲレンデ+ツアー)用途に向く?
A: 可能だが、重い荒れではQST 98やHustle 9のような重め板の方が静か。MTN 96はツアー優先の万能型が本領。
Q: 推奨ビンディングは?
A: 長い登高には軽量テック。リフト利用が多いならShift等のハイブリッド(重量増は許容)。