概要
Ripstick 84は26/27シーズンの新モデルで、エランのRipstickファミリーでもっとも細いスキーです。Ripstick 88と96の下に位置します。エランのWingmanやWildcatラインとは違い、プレートやシステムビンディングなしのフラットで販売されます。ジオメトリは長さに応じて変化するモダンなオールマウンテン形状で、154 cmの123-81-102 mmから182 cmの126-85-106 mmまで、基準長の175 cmで「84」のウエストになります。ラディウスは12.4 m(154)から16.4 m(182)です。構造はエランのCarbonDeck Technology(Tubelite Woodcore、Carbon Rods、UDカーボンのエッジバンド)に非対称のAmphibioプロファイルを組み合わせたもので、スキーのどこにもメタルは使われていません。希望小売価格は499.95ユーロです。
雪上パフォーマンス
スペック上、Ripstick 84は圧雪バーンを第一に考えつつ、コースを外れても許容してくれるスキーです。Amphibio設計により、各スキーのインサイドエッジにはグリップのためのキャンバーが、アウトサイドエッジにはターン導入を楽にするロッカーが与えられています。控えめなEarly Riseチップロッカーと175 cmで15.4 mのラディウスを合わせると、ミドルターンを気持ちよくカービングし、素早くエッジを切り替えられるはずです。チタナールがないため、減衰は質量ではなくカーボンロッドとトップのフラックス繊維層に頼ります。つまり構造から見て、重くどっしりした乗り味ではなく、軽快でエネルギッシュな感触が予想されます。中速では俊敏で、バーンが硬く荒れた状況ではメタル入りの84ほど雪に張り付く感じはないでしょう。84 mmにチップ&テールロッカーなので、コース脇の柔らかい雪や春のザラメ雪には対応しますが、パウダースキーではありません。それは幅の広いRipstickの役目です。
構造とスペックの解説
- コア:Tubelite構造のDual Woodcore。積層ウッドコアにスキー全長にわたる超軽量カーボンチューブを2本組み込み、少ない材料でねじれ剛性と反発を生みます。
- CarbonDeck Technology:TubeliteコアにCarbon Rodsと一方向(UD)カーボンのエッジバンドを組み合わせ、反発、ねじれ剛性、エッジコントロールを高めます。
- Flax Fibre:トップに天然のフラックス(亜麻)繊維層を入れ、振動を打ち消します。
- サイドウォール:ダイレクトなパワー伝達のためのSST(Slanted Sidewall Technology)。
- プロファイル:Amphibio Technology(左右専用スキー、インサイドエッジはキャンバー、アウトサイドエッジはロッカー)にEarly Rise Rockerのトップ。
- ソール:シンタードのHigh Speed Gliding base。
- メタル層なし。フラットスキーで、ビンディングは付属しません。
- 寸法とラディウス:123-81-102 / 12.4 m(154)、124-82-104 / 13.4 m(161)、125-83-105 / 14.4 m(168)、125-84-105 / 15.4 m(175)、126-85-106 / 16.4 m(182)。
- 重量:1本あたり約1,415 g(154)、1,615 g(161)、1,665 g(168)、1,765 g(175)、1,855 g(182)。小売店のペア重量を半分にした値です。
誰に向くか、競合との比較
エランはRipstick 84を、1日の大半を圧雪バーンで過ごし、コース脇に出ても手厳しくない、軽く感じられて俊敏なスキーを求める上級者に向けて設計しています。メタルと格闘する必要がないので、上達中の中級者にも扱いやすいでしょう。エランのラインナップ内では、Elan Ripstick 88が同じレシピで幅が4 mm広く、長めのサイズも揃っており、ピステとオフピステを半々で滑るならこちらが良い選択です。Elan Wingman 86 tiは正反対のアプローチで、チタナールとシステムビンディングにより、より減衰が効いたピステ寄りの乗り味です。他ブランドでは、Salomon Stance 84とBlizzard Anomaly 84はどちらもメタルを使い、高速でより安定して感じられるはずです。一方でK2 Mindbender 85 mensは性格がもっとも近く、同じタイプのスキーヤーに向けたメタルなしの遊び心あるオールマウンテンスキーです。
良い点、注意点、結論
良い点
- Tubelite Woodcoreとカーボンロッドを使ったメタルなしのCarbonDeck構造で、エネルギッシュかつ曲げやすい。
- 非対称のAmphibioプロファイルと12.4〜16.4 mのラディウス帯で、素早くきれいなエッジ切り替え。
- 長さごとにスケールする万能な84 mmオールマウンテン形状。
- フラット販売なので、ビンディングを自由に選べる。
- 154〜182 cmの5サイズ展開。
注意点
- 175 cmで1本約1.77 kgと、ツーリング兼用にするには軽くない。
- チタナールがないため、硬く荒れたバーンではメタル入りの84ほど減衰が効かない。
- Ripstick 88は同価格で浮力が増す。84が勝るのは主にピステに留まる場合のみ。
- 182 cmより長いサイズがなく、長身や体重のあるスキーヤーには不足。
- ビンディングは付属しない。
結論: Ripstick 84は、Ripstickのレシピをより細くピステ寄りの形状に落とし込んだ、軽快なカーボンのオールマウンテンスキーです。圧雪で素早いターンを楽しみつつ、コース脇の柔らかい雪にも気軽に入りたい上級者向けです。1日の半分以上をオフピステで過ごすなら、Ripstick 88にステップアップしてください。
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