Elan Ripstick tour 88 — Review
概要
Ripstick tour 88はElanの軽量ツアーラインで最も細いシャシーで、Tour 94とTour 104の下に位置します。88 mmのウエストにTubeLite Woodcore、360°サイドウォール、左右非対称のAmphibioプロファイルを組み合わせています。156/163 cmで約1,210 g/枚、170/177/184 cmで約1,270 g/枚という重量は、グラムを切り詰めたい自力踏破派にとって理想的でありつつ、滑降では本物のスキー感を残しています。
雪上での挙動
足元88 mm、170 cmで16.8 mのターン半径を持つRipstick tour 88は、硬い雪やミックスバーンで本領を発揮します。内側のキャンバーエッジは凍ったトラバースや踏み固めたゲレンデでも確実に食い込み、外側のロッカーは長時間行動後の疲れた脚にも軽い切り返しを与えます。ターン形状はショートからミドルまで対応し、Amphibioジオメトリは左右のエッジを明確に踏み込めるスキーヤーを後押しします。風で叩かれたバーンでも素直ですが、深雪セクションでは細いウエストゆえに前後バランスを意識する必要があります。
構造とスペック
ElanはTour 88を、ラミネート木材コアにカーボンチューブを2本埋め込んだTubeLite Woodcoreで構成しています。チューブはサイドカットに沿って配置され、重量を増やさずにトーション剛性を高めます。360°サイドウォールはエッジ沿いに非編組のカーボンファイバーストリップを巻き、その下にはシンタード高速ソールが敷かれています。トップのCarbon Bridgeロッドが振動を吸収し、ビンディング下の小さなチタナール補強プレートが安定したマウントゾーンを提供します。長さは156、163、170、177、184 cmで、トップ/ウエスト/テールは127–129 / 88 / 105–109 mm、半径は14.8〜18.8 mです。
適性と比較
Tour 88は、ザラメ・春雪・再凍結したアルパインバーンを主戦場とし、中庸な幅のシャシーを求める中・上級ツアラー向けです。Head Crux 87と比べるとAmphibioの分だけロッカー寄りの操作感で、Cruxはより直接的にカービングします。Nordica Santa ana 88 unlimitedに対しては明確に軽く、五分五分ではなくツアー寄りに振った設計です。より幅広のElan Ripstick tour 104を検討している場合、パウダーが稀でハードバーンの登行が中心ならこの88を選ぶべきです。
良い点、注意点、結論
良い点
- 1枚あたりの軽さが長時間の登りや大きな目標を楽にする。
- Amphibioプロファイルにより、この重量クラスでは珍しい硬雪での落ち着き感がある。
- 5サイズ展開で小柄なツアラーから長身の滑り手まで対応する。
- TubeLite Woodcoreと360°サイドウォールがリゾート級の重さなしにトーション剛性を確保。
注意点
- 88 mmのウエストは深いノートラックスノーでは限界がある。
- 軽量シャシーゆえに、ハードチョップで速度を上げると減衰が物足りない場面がある。
- 非対称プロファイルを生かすには明確なエッジングが求められる。
- ツアー寄りのフレックスはゲレンデ専用には向かない。
結論: 登りを優先しつつ、硬雪・ミックスバーンの滑降でも安心してエッジに乗りたいスキーヤーのための、目的特化型の軽量ツアースキーです。

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