Rossignol Escaper 87(ツアー)— レビュー
Rossignol Escaper 87 は、登りの効率と下りの安心感を両立した軽量ツアースキーです。ウエスト87 mm、ロングロッカー(トップ/テール)+足下キャンバーの組み合わせにより、日々の山行で出会う多様な雪質に幅広く対応。シール登行は軽快、締まったバーンでもエッジが噛み、春雪や数センチの新雪では機敏に遊べます。
こんな人におすすめ
- 軽さとバランスを重視し、長時間行動やミックスコンディションで使うツアースキーヤー。
- 登り効率と予測しやすい操作性を優先する人。
- 深雪専用やラフな荒雪を“力でねじ伏せる”滑りを重視する人にはやや非力。
構造とスペック(滑りへの意味)
- ロッカープロファイル:Free Rocker(トップ約25%/テール約15%)+キャンバー。 早いターン導入と浮力、キャンバーでエッジグリップと反発。
- サイドカット:124-87-109 mm。 素早いエッジロール、登り効率を損なわない十分な面積。
- 回転半径:175 cmで19 m(長さ別14–21 m)。 中〜大回りが安定、短半径より落ち着いた乗り味。
- 重量:約1.4 kg/本(175 cm)。 登りが軽快、キックターンが容易。重い板ほどの減衰はない。
- ポプラ…ではなくパウロニア芯+カーボンストリンガー: 低質量+足下剛性でエッジホールド向上。
- Central Dualtec(足下サイドウォール): 硬い雪での力の伝達が良好。先端はキャップでスイングを軽量化。
- Air Tip & Aero Profile: 先端慣性を低減、タイトな地形でのピボットが容易。
- Sintered HDベース: ワックスで高速かつ耐久性良好。
- V‑Skin Anchor: シール取付がクリーンで確実。
雪上パフォーマンス
- 登り: とても効率的でバランス良好。軽いスイングウェイトで急斜面のキックターンも行いやすい。
- ハード/圧雪: クラス相応に頼れるエッジグリップと素直さ。ヘビー級ツアー/フリーライド寄りほどのダンピングはなく、アイスではやや“軽さ”を感じる。
- 不整/クラスト: 軽量ゆえ荒れた雪では跳ねやすい面も。スムーズな荷重とライン取りが有効。
- パウダー/春雪: 87 mm+ロングロッカーで軽い新雪やザラメは機敏に楽しい。深い/重い雪には幅広モデルが有利。
長さとマウント
- 長さ: ふだんのツアー基準でOK。下り重視・体格大きめ・強い滑りなら1サイズ上、テクニカルな登り中心なら1サイズ下も選択肢。
- マウント: メーカー推奨ラインが前後バランスとグリップの両立に最適。
- ビンディング/ブーツ: 250–300 g前後の軽〜中量テックと1.0–1.3 kgクラスのブーツが好相性。重装備は減衰向上と引き換えに機敏さが低下。
比較
- Blizzard Zero G 85/95: 85は軽くハードでの精密性が高い反面ドライ、95は荒れで安定するが重め。
- Atomic Backland 85/88: しなやかなトップで低速域は寛容、速度域が上がるとエッジ保持は控えめ。
- Dynafit Blacklight 88: より剛性がありカービングは力強いが寛容度は低め。重量は近い。
- Salomon MTN 86 Carbon: やや重く荒れでの減衰は良好、タイトな地形での俊敏さは一歩譲る。
注意点
- リフィル/重い荒雪で速度を上げると減衰は限定的。
- ディープパウダー専用には幅が足りない。
- 公称重量は長さ/ページで差異あり。希望サイズの実測を確認推奨。
まとめの要点
- 軽快&効率的:登りが速く、キックターンも楽。
- グリップ良好:サイドウォール+キャンバーで信頼のエッジ。
- 多用途だが“突進型”ではない:荒雪/アイスは丁寧な操作が活きる。
- ミックスコンディション向け“デイリードライバー”として優秀。
よくある質問
Q: サイズはどう選ぶ?
A: 基本は普段のツアー基準。下り重視/強い滑りなら1サイズ上、テクニカルな登り重視なら1サイズ下もあり。
Q: 重いビンディング/ブーツでも大丈夫?
A: 可能ですが、Escaper 87は軽〜中量テック+軽量ツアーブーツで持ち味が出ます。重装備は機敏さと登行効率を削ります。
Q: シールの互換性は?
A: V‑Skin AnchorはRossignol純正向けですが、長さが合えば多くの汎用テールクリップ付きシールで問題なく運用できます。
総評
Rossignol Escaper 87は、軽さと安心感のバランスに優れたツアースキー。移動距離を伸ばしながら、硬い雪から春雪まで幅広く楽しみたい人に最適。ディープや荒れた雪で攻めるなら、より幅広/重量級を検討すると良いでしょう。