ロシニョール Super Virage VII 徹底レビュー
Super Virage VII は、硬い整地でのショート〜ミドルターンに特化したロシニョールのプレミアム・フロントサイドカーバーです。バリエーションは3種:LTD(R22プレート搭載のレーシー仕様)、TECH(より扱いやすいKONECTシステム)、OVERSIZE(ウエストを広げた多用途寄り)。共通するのは、優れたエッジグリップ、落ち着いた振動減衰、そしてTitanalとLCTが生む生き生きとした反発です。
どんなスキーヤーに向く?
- 対象: 上級〜エキスパートで、整地のカービング精度とリズムを重視する人。
- キャラクター: SLライクな弧、硬い雪での食いつき、エネルギッシュで安定した乗り味。
- バリエーション:
- LTD(R22): 最も硬くレーシー。精度とダイレクト感が最大。
- TECH(KONECT): 同等のカービング力に、やや寛容で軽快なフィール。
- OVERSIZE: 75–78 mmの広めウエストで、荒れ・重雪で安心感アップ。
雪上インプレッション
- グリップ&安定性: ハードパックや朝イチのバーンで抜群。LCTが逆反りを抑え、メタル構成が高速時も落ち着かせます。
- 進入&俊敏性: 穏やかなティップロッカーで入りがスムーズ。68 mm(LTD/TECH)は切替が電光石火。OVERSIZEは切替速度を少し犠牲に、荒れた雪での支えが増します。
- ターン特性&速度域: 12–14 mがスイートスポット。ショートを連発しても、ミドルで落ち着いても良好。GS専用機ではないものの、ピステカーバーとして非常に安定。
- コンディション: 固い整地が本領。荒れはじめても予測しやすい。重・湿雪や午後の荒れにはOVERSIZEが最適。
バリエーションの選び方
- LTD(R22): レースプレートでスタンド高とダイレクト感が最大。強い脚力と正確なポジションを持つ人に最適。気を抜くと手強い一面も。
- TECH(KONECT): ややソフトで脚に優しく、取り回しやすい。レーシー感を求めつつ、日常使いしやすさも欲しい上級者に。
- OVERSIZE: RTTティップ補強やTitanal Beam/Carbon Alloy(モデルにより)で、荒れに強いカーブ主体の万能派。
長さ&セットアップ
- 長さ: SL感を狙うなら身長マイナス約5~10 cm。高速安定や体重がある人はワンサイズ長め。LTD/TECHは166 cm、OVERSIZEは164~170 cmが基準になりやすい。
- プレート/ビンディング: R22は高いスタンドとレース的な直結感。KONECTは実用的で快適、パワー伝達も良好。推奨位置から始め、エッジチューン(例: ソール1°/サイド2–3°)で氷上性能が向上。
主要スペックと走りへの影響
- ロッカー: ほぼ全面キャンバー+穏やかなティップロッカー。強いグリップと反発を維持しつつ、引っかかりを抑えて導入を滑らかに。
- サイドカット/回転半径: 長さにより約12–14 m。短半径=俊敏でパワフル、長め=高速での落ち着き。
- ウエスト幅: 68 mm(LTD/TECH)は最速の切替、75–78 mm(OVERSIZE)は荒れ・柔雪での安定と浮力。
- 構造: ブナ/ポプラ芯+Titanal+LCTで、ねじれ剛性・減衰・アイスでの一貫した噛みを獲得。
競合比較
- Rossignol Hero Elite ST TI: よりレーシーでアグレッシブ。Super Virage VIIの方が一日を通して扱いやすい傾向。
- Head Supershape e‑Magnum(72 mm): アクセスしやすく万能。LTDはよりダンピングと精度に優れる。e‑Rally(78 mm)はOVERSIZEの良い対抗。
- Atomic Redster S9 Revo S: SL色が濃く俊敏だが要求度も高い。Super Virageはミドル域で落ち着く。
- Blizzard Thunderbird R13/R15: 非常に安定。Rossignolはターン後半の反発がより活き活き。
長所
- 硬いバーンでのグリップと減衰がトップクラス。
- ショート~ミドルのリズミカルなカービングと反発。
- レーシー(LTD)から多用途(OVERSIZE)まで選べる3仕様。
短所
- LTDは体力と正確な技術を要求。気を抜くと手強い。
- 重めで遊び心は少なめ。コース外の魅力は限定的。
- OVERSIZEは68 mm版より切替がわずかに遅い。
よくある質問
Q: Super Virage VII はどんな人に合う?
A: 整地のショート~ミドルターンを最優先する上級~エキスパート。LTDは強い脚と正確なポジションの人向け、TECHは扱いやすく、OVERSIZEは荒れや重雪で最も万能です。
Q: 長さはどう選ぶ?
A: SL感なら身長−5~10 cm。高速安定重視や体重がある場合はワンサイズ長め。
Q: R22(LTD)とKONECT(TECH)、どちらが良い?
A: R22は精度とスタンド高を最大化し、強いスキーヤー向け。KONECTは軽快で快適、寛容性も高く、パワー伝達は十分です。
Q: OVERSIZEはアイスバーンでも効く?
A: はい。LCTとメタル補強で噛みは強力。68 mmより切替は遅いものの、荒れた雪では安定性が増します。
要点まとめ
- 共通DNA:精度・グリップ・減衰の高さ。
- LTD=レース精度、TECH=扱いやすいカーブ、OVERSIZE=荒れに強い多用途幅。
- リズム感ある整地カーブを愛する熟練者に最適。