レビュー:Fischer RC4 Noize ST(Yellow)
RC4 Noize ST Yellow は、オンピステでのショートターンに特化した上級~エキスパート向けモデル。66 mmのウエスト、成形チタン(Shaped Titanal)、反発を高めるSuperflexプレート、微振動を抑えるNoize Control™により、鋭いエッジグリップ、素早いエッジ切り替え、そして弾むようなリバウンドを実現します。純レーシング(FIS)ほど過激ではなく、日常のカービングを速く正確に楽しめる一台です。
雪上パフォーマンス
- グリップと精度:工場出荷時の3°サイド/0.8°ベースのチューンで即座に噛みつく感触。アイスバーンでも落ち着いて信頼できます。
- 進入とリズム:穏やかなティップロッカーとSuperflexプレートで、直感的かつ素早いターン導入。スラローム的な高回転の小回りが得意。
- 安定性とスピード:ゲレンデの高速域まで安定。純競技系の重いレースプレート機よりGS速度域の静けさは一歩譲ります。
- リバウンドと推進力:足下のフルキャンバー+プレートで弾性のある強い抜け。連続カービングが気持ちよい。
- 汎用性:柔らかい雪や荒れた春雪では、66 mmと強めのテールがやや遊びにくい。ピステ用精密ツールの性格です。
構造とテクノロジー
- 無垢ウッドコア+Shaped Titanal 0.8/0.5:ねじれ剛性と安定感
- Noize Control™:微振動を低減しエッジ接地をスムーズに
- Superflexプレート:ビンディング影響を抑え、反発を強化
- サンドイッチ/レースサイドウォール:ダイレクトな力の伝達
- シンタードベース:高い滑走性
- ホールスキー:スイングウェイト低減で素早い導入
- 工場角:サイド3°/ベース0.8°(攻撃的・高精度)
スペック概要
- ロッカープロファイル:足下キャンバー+穏やかなティップロッカー(テールはほぼキャンバー)
- サイドカット(165 cm):118-66-104 mm
- R(165 cm):13 m(サイズにより11.5–13.5 m)
- 重量(165 cm):2050 g/本(メーカー値)
- 長さ:150, 155, 160, 165, 170 cm
スペックが示す乗り味
- ロッカー:導入が楽、キャンバーで噛みと抜けのエネルギー確保。
- ウエスト66 mm:切り替えが超速く、硬い雪での安定感抜群。柔雪での浮力は限定的。
- サイドカット&R:118-66-104/R13 mは、タイトで正確なショートターン向き。
- 重量:2050 gは落ち着きに寄与。ホールチップが俊敏さを維持。
- エッジ角:3°/0.8°は強烈なグリップ。先端・末端を軽くデチューンすると入りがマイルドに。
- プレート&Titanal:反発増、ねじれ剛性向上、アイスでも一貫した保持感。
長さとセットアップの目安
- 長さ:ショートターン重視の多くは160–165 cm。背丈/体重がある、または安定性重視なら170 cm。
- チューン:可変条件ではティップ/テールを1–2 cm軽くデチューンすると導入が穏やか。
- ビンディング位置:推奨マークから開始。前寄り=導入速め、後ろ寄り=安定寄りに微調整。
比較
- RC4 Noize ST Pro:よりレーシーで硬め。高速安定性は上、要求度も上。Yellow STは軽快で扱いやすい。
- Fischer RC4 Worldcup SC:レースプレート的な落ち着きとトップエンドの力が強い反面、寛容さは控えめ。
- Atomic Redster S9 Revoshock:減衰力とトップスピードの静けさに秀でる。Noize STはより軽快で情報量多め。
- Head Supershape e-Original:寛容で一日中乗りやすい。Noize STはよりシャープで狭く、精密志向。
要点まとめ
- アイスでも信頼できる強力なエッジグリップ。
- 俊敏なショートターンと軽快なリバウンド。
- Noize Control™で想像以上に落ち着く乗り味。
- 柔雪や荒れた雪では多用途性が低め。
- 工場チューンがやや「噛みすぎ」に感じる場合あり。
よくある質問
Q: Fischer RC4 Noize ST Yellow はどんなスキーヤー向け?
A: オンピステで正確なショートターンを求める上級~エキスパートに最適。オフピステやのんびり滑走には不向きです。
Q: 氷状バーンでのグリップは?
A: 非常に優秀。3°/0.8°のチューン、Titanal、レースサイドウォールで強い保持。穏やかさ重視なら先端/末端を軽デチューン。
Q: 推奨サイズは?
A: 多くは160–165 cm。背が高い/体格がある、安定性重視なら170 cm。軽量な方は155–160 cmも○。
Q: RC4 Noize ST Pro との違いは?
A: Proは硬めでよりWC寄り、トップスピードでより安定。ただし要求度は上がる。Yellow STは軽快で日常のピステに最適。
総評
Fischer RC4 Noize ST Yellow は、レース由来の鋭さと日常的な扱いやすさを高次元で両立。素早く正確な小回り、強いエッジグリップ、弾むリバウンドを求めるなら有力候補です。最高速の静けさや柔雪対応力を優先するなら、より剛性の高いレース寄りや幅広オールマウンテンも検討を。