Extrem Fusion 95 – レビュー
Extrem Fusion 95 は、ハードな朝から荒れた午後、柔らかい新雪までを1本でこなす北欧発のオールマウンテン。エッジホールドと落ち着きが際立ち、進入とピボットはロッカーで軽快。精度と寛容さのバランスが良く、多くのスキーヤーに「毎日用」の一本として勧められます。
どんなスキーヤー向け?
- 走行比率はオンピステ6~7割、時々サイドカントや荒れた雪、軽いパウダーにも行く人。
- 中上級~エキスパートで、方向性のある安定感と確かなグリップを求めつつ、ハード過ぎないフレックスが好みの人。
- 超軽量よりも減衰性と耐久性を重視する人。
重要ポイント
- 安定かつ敏捷:ポプラ/ブナ芯材+ラバー減衰でバタつきを抑え、プログレッシブなロッカーで入りとピボットが容易。
- 95 mmウエスト:整地の落ち着きと、荒れ・新雪での安心感/浮力の両立。
- 方向性重視:推奨マウント−80 mmで正確かつ安定した乗り味—フリースタイル寄りではなくチャージ志向。
- タフな作り:厚いエッジ、高品質プリプレグ、速いソールでリゾート酷使に耐える。
デザイン/構造
- コア:節なし縦積層のポプラ/ブナ—軽快さ+コシ、ビス保持も強い。
- 減衰:ティップ/テールに1.5 mmラバー+エッジ部0.2 mmラバー箔で振動低減。
- プリプレグガラス(HexPly M78):一貫したフレックスと剛性、精度高く減衰感のある乗り味。
- ソール:Isospeed 7515(グラファイト配合)—高速でメンテ容易。
- エッジ/サイド:極厚スチールエッジとワイドABSで耐久性と耐衝撃性。
- ビンディングプレート:CNC加工ブナで伝達と保持を強化。
- 工場チューン:88/1°—シャープで正確。コブ/ツリー用にはティップ/テールの軽いダリングが有効。
雪上性能
- 整地/ハードパック:179 cmの18 mは中回りが自然。スピードを上げてもラインが乱れにくく、ロック感なく信頼できるエッジング。
- 荒れ/不整:実測に近い中量(179で片足約1920 g)としっかりした減衰で、返り雪・締まった荒れでも終始落ち着く。
- コブ/ツリー:慣性は中程度。ロッカーが素早いピボットを助け、テールは強い抜けを支えつつ寛容。
- パウダー:95 mmは深雪専用ではないが、長く緩やかなティップロッカーでブーツ上くらいまでの新雪なら十分に浮く。
比較
- Nordica Enforcer 94:金属入りで重く硬い—最高速の減衰は上だが要求度も高い。Fusion 95はより親しみやすく軽快。
- Blizzard Rustler 9 (96):ルーズでサーフィー。Fusion 95はエッジホールドと整地精度に優れる。
- K2 Mindbender 96Ti/96C:96Tiはより剛性感の高い方向性、96Cは軽くルーズ。Fusion 95は中間—安定だが過度にハードでない。
- Black Crows Serpo (93):超ハードバーンでの切り返しは速いが、Fusion 95の方が浮力と荒れ対応は上。
サイズ/セットアップ
- 長さ目安:
- 172 cm:60~75 kg または機敏さ重視(ツリー/コブ)。
- 179 cm:70~90 kg またはバランス型リゾート使用(最も汎用)。
- 186 cm:85 kg以上 またはアグレッシブ/高速志向。
- マウント:推奨−80 mmが方向性キャラを強調。遊び重視なら+0~+1 cmまで。進めすぎるとグリップ/安定が低下。
気になる点
- ツインチップ/スイッチ主体ではない—方向性のあるオールマウンテン。
- 中量級でロングツアーには不向き。極端に狭いセクションではキレより安定寄りの感触。
- 95 mmは深雪専用には及ばない。
よくある質問
Q: Extrem Fusion 95 はアイシーでどうですか?
A: ポプラ/ブナ芯、良質なプリプレグ構成、工場88/1°でオールマウンテンとしては強いエッジング。極硬い朝は新しいチューンと軽いダリングで安心感が増します。
Q: 推奨ビンディングは?
A: Marker Griffon、Salomon Strive、Tyrolia Attackなどのオールマウンテン系アルペンが好相性。たまの登り(9:1程度)ならShift/Duke PT等のハイブリッドも可。ただし精度はアルペンが上。
Q: 標準版は50/50(ゲレンデ/ツアー)に向く?
A: 標準はゲレンデ寄り。登り効率を求めるなら大幅に軽い Fusion 95 Carbon / Carbon Ultra を検討すると良いでしょう。
Q: 2サイズで迷う場合は?
A: 機敏さ重視・軽量なら短め、安定とオフピステ支持力なら長め。多くの人に179 cmがスイートスポットです。
スペックの意味
- ロッカープロファイル:ティップ/テールのプログレッシブロッカー+足元キャンバー—入りやすく、ピボットしやすいのにエッジは保つ。
- サイドカット(128/95/116 mm・179):浮力/グリップ/抜けを規定。やや細いテールで予測可能なリリース。
- 回転半径(18 m・179):中回りを得意にしつつ汎用性あり。
- 重量(約1920 g/本・179):荒れでの静粛性と安定に寄与。大きな獲得標高の登りには不向き。
- 長さ(172/179/186):体格・スタイルに合わせて選びやすいレンジ。
- ソール/エッジ:高速グラファイトソール+厚いエッジで耐久力と手入れ性。
- 工場チューン88/1°:精度の高いオールマウンテン向け初期設定。
総評
エッジホールドと安定感を重視しつつ、操舵は容易。混合コンディションのリゾートで「一本で幅広く」を狙うなら、Extrem Fusion 95 は有力候補です。