Atomic Backland Pure — レビュー
極力シンプルでブレーキのないテック(ピン)ビンディング。軽量・信頼性・扱いやすさを重視した設計で、同系の Salomon MTN Pure と実質同プラットフォームです。ブレーキではなくリーシュ運用を受け入れ、登り効率を最優先するツアラーに向きます。
重要なポイント
- 超軽量で効率的 : 1台あたり約298–305g。長距離・大きな標高差に有利。
- シンプルな解放方式 : 連続的な数値DINではなく、W/M/EXPの3種スプリング交換式。
- ブレーキレス設計 : リーシュ付属。凍結やトラブルが少なく軽量だが、安全運用の徹底が前提。
- パワー伝達 : 40mmワイドベースで、やや太めのツアースキーでも安定感。
こんな人におすすめ
- 登り効率とシンプル操作を重視するバックカントリー/スキーツアラー。
- 複雑さや重量を避け、リーシュ運用で問題ないユーザー。
- ロングツアーやミックス雪質で使える信頼性の高い軽量ビンディングが欲しい人。
リゾートでのハードな滑走、頻繁なドロップ、数値DINの細かい調整やブレーキ統合を求める用途には最適ではありません。
スペック解説
- タイプ(テック/ピン・ツーリング): フレームレスのピン式で登り効率を最大化。自然な歩行感と軽さが武器。
- DIN/解放値(W/M/EXP): Women/Men/Expertの3種類のスプリングで剛性を切替。単純明快だが、数値DINの微調整は不可。
- 弾性ストローク(非公開): Pureには公表値なし。弾性の“遊び”が明確なモデルに比べると、ややドライなフィーリングになり得る。
- ブレーキ幅(ブレーキ無し、リーシュ付): 一体型ブレーキなしで軽量・簡素。転倒時はリーシュ運用と安全配慮が前提。
- 重量(約298–305g/台): クラス屈指の軽さ。長時間の登高や周回に効く。
- 互換性(ISO 9523テックインサート、Backland/Dynafitクランポン): テックインサート搭載のツアーブーツが必須。80/90/100/110mmのクランポンに対応。
- 素材(アルミ合金、スチール、強化ポリマー): 主にメタル構成で軽量と耐久のバランス良好。小売情報で2年保証の記載あり。
登りとトランジション
Step‑In Aidでトゥピンの位置合わせがしやすく、寒風下でも素早い装着をサポート。0°/7°/13°の3段クライミングサポートは幅広い斜度をカバー。ブレーキレス構成は凍結リスクや操作の煩雑さを減らし、切替をスムーズにします。
滑走性能
300g未満のテックとしては、予測しやすい解放挙動としっかりしたエッジホールド。40mmのワイドマウントはミッドファット〜ワイド寄りのツアースキーでも力を伝えやすい構造です。W/M/EXPのスプリング構成は堅牢でシンプル。一方、数値DINの微調整や弾性量を重視するなら、横/縦解放が調整式で弾性が明確なモデルが向きます。
比較
- Salomon MTN Pure: 実質同一。価格や入手性で選択。
- Dynafit Speed Radical: 同等軽量で数値DIN調整やブレーキオプションあり。微調整性は高いが構造はやや複雑。
- ATK Crest 10/12: 非常に軽量でブレーキや調整式解放を備えることが多い。価格は高めで多機能。
- Marker Alpinist 10: 軽量かつブレーキ設定あり、数値DIN調整対応。ブレーキ装着でやや重くなるが、リゾート併用に汎用性。
取り付け・調整・耐久性
ヒールの30mm調整幅で様々なブーツ長に対応しやすく、共有やリセールにも有利。アルミ/スチール主体の作りは軽量の割に頑丈。定期的な除氷とピン清掃で信頼性を維持できます。小売店情報では2年保証の記載があります。
総評
Atomic Backland Pureは、軽量・シンプル・信頼性を求め、ブレーキ無し(リーシュ運用)に納得できるツアラーに最適。ブレーキ、細かなDIN調整、より大きな弾性を求めるなら、Dynafit Speed Radical、Marker Alpinist、ATK Crestが候補。ツーリング重視なら、無駄のない相棒になります。
よくある質問
Q: W/M/EXPの選び方は?
A: 体重、地形、滑りの強度で選びます。軽量・慎重な方はW、オールラウンドはM、重め・攻める滑りはEXPが目安。不安なら専門店に相談を。
Q: Backland Pureにブレーキを後付けできますか?
A: 公式ブレーキキットはありません。ブレーキ一体型が必要ならAtomic Backland Tour、またはMarker AlpinistやATK Crestなどのブレーキ対応モデルを検討してください。
Q: ゲレンデでも使えますか?
A: 緩い整地なら可ですが、ハードなゲレンデ滑走の代替にはなりません。リフト利用が多いなら、ブレーキと数値DIN調整を持つモデルが無難です。
Q: どのクランポンが合いますか?
A: Backland/Dynafit系の80/90/100/110mmに対応。スキー幅より少し広めを選ぶのが基本です。

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