ATK HY 13 Free – レビュー
ATK HY 13 Free は、ハードに滑るために登るフリーライダー向けの本格ハイブリッド/フリー・ツーリングビンディングです。アルペン的な減衰感と長いエラスティシティを、実用的な登行性能と両立。ミニマルなテックより下りに強く、Shift などのアルペン寄りより軽快に登れます。
こんな人におすすめ
- 下り重視のフリーライダーだが、皮張り登行も頻繁に行う人。
- スキー幅90–120 mm程度、体重60–120 kg目安。
- メタル中心の高剛性構造、長い弾性ストローク、荒れ雪での予測しやすい解放を求める人。
下り性能
テック系としては驚くほど“アルペン的”な乗り味。トゥの調整式AFDスペーサー、片側約18 mmとされるトゥ弾性、ヒール9 mmのエラストトラベルが、荒れた雪面での吸収とエッジホールドを高めます。解放値はトゥ/ヒールとも6–13 DINで調整可。ATK Raider 比で静かで落ち着き、Fritschi Tecton 比でより剛性感と金属感が強め(Tecton はアルペン的なヒール感が魅力)。Marker Kingpin より軽く弾性に優れ、Salomon/Atomic Shift と比べると真のアルペントゥはない代わりに登行で大幅に有利です。
登行性能
片側675 g(バリエーションによりペア約1 350–1 364 g)。ハイブリッドとして十分軽量です。歩行モードでブレーキを自動ロックするHy Brake System、複数のヒールライズ(フラット/ネガティブ含む)、アイゼン対応で、長い登りや堅雪のトラバースをサポート。Easy Entry 形状とU.H.V. が安定したステップインとトゥロック硬さの微調整に貢献します。
耐久性と作り
7075アルミを中心に半ペア当たり22の切削パーツ+ステンレス&POMを用いた高精度構造。サイドヒットや荒れたパウダーでも安心感があります。テック同様、氷噛み対策とピン/スプリングの点検は習慣化しましょう。
比較
- Salomon/Atomic Shift 13:大幅に重い(片側≈850 g以上)が、非テックのアルペンブーツにも対応し真のアルペントゥ。HY 13 は登行が段違いに楽だが、テックインサート必須。
- Fritschi Tecton 13:ピントゥ+アルペン風ヒールの同系。ペア重量はやや軽いことも。HY 13 は金属感とトゥ弾性が際立つ。
- Marker Kingpin 13:より重い。HY 13 は弾性・減衰の洗練度と軽さで優位。
- ATK Raider/FreeRaider:はるかに軽量・シンプル。HY 13 は減衰と下りサポートを大幅に上乗せ。
スペック解説
- タイプ:Hybrid / Free‑touring – テックの登行効率に、下りのアルペン的コントロールを融合。
- DIN/解放値:6–13 – 中級~パワフルな滑り手向け。正確な調整が安全面で重要。
- エラスティックトラベル:トゥ片側約18 mm/ヒール9 mm – 衝撃吸収・加重保持・予測しやすい解放に寄与。
- ブレーキ幅:97/108/120 mm – スキーセンターより2–6 mm広めを選択。
- 重量:片側675 g – ハイブリッドとして軽量。Shift/Duke系より大幅に軽い。
- 互換性:テックインサート入りブーツ。AFDスペーサーでソール厚に対応(テックインサート付きGripWalk/ISO 9523に適合)。ISO 5355のみのアルペンブーツ不可。
- 素材:7075アルミ、ステンレス、POM – 高い比強度と耐摩耗性。
長所と短所
- 長所:ツーリング重量でアルペン的な安定感と減衰。
- 長所:前後の長い弾性で荒雪でも外れにくく保ってくれる。
- 長所:自動ロックブレーキ/実用的なライザー/フラットモード。
- 長所:金属主体のプレミアム作り。
- 短所:ミニマルなテックよりは重い。
- 短所:テックインサート必須。アルペン専用ソールは不可。
- 短所:価格とメカ複雑性はシンプルなツアーモデルより上。
- 短所:公的なTÜV/ISOアルペン認証の掲載は現状なし。
まとめ
- 下り重視のハイブリッドだが、登行も十分に効率的。
- 90–120 mmクラスのフリーライドスキーと好相性。
- Kingpin/Tectonの代替として、ATKらしい剛性感と精度を求める人に最適。
Frequently asked questions
Q: テックインサート付きブーツが必要ですか?
A: はい。HY 13 Free はハイブリッドなテックビンディングです。テックインサート付きのGripWalk/ISO 9523は可、ISO 5355のみのアルペンブーツは不可です。
Q: ブレーキ幅はどう選べば良い?
A: スキーセンターより2–6 mm広いサイズが目安。105 mmなら108 mm、112–118 mmには120 mmが適します。
Q: 解放特性はアルペンに近い?
A: たっぷりした弾性と調整幅によりテックとしては近い部類。ただし本質はテックで、公的なTÜV/ISOアルペン認証は公開されていません。
Q: 競合と比べた重量は?
A: 片側約675 gでShift/Duke系より軽く、Kingpin/Tectonと同等レンジ。前後の弾性が際立ち、攻める滑りを支えます。

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