更新日 2026.07.21
スキーレビュー · Armada · 26-27 シーズン

Antimatter 92 レビュー

Armada Antimatter 92の詳細レビュー:Speed Metalチタナール、ポプラコア、92mmオールマウンテン。乗り味、ターン特性、長所と短所、スペックを解説。

スペック4 レングス · タップで切替
ウエスト
92mm
全レングス共通
トップ
133mm
レングスにより異なる · 130–133
テール
119mm
レングスにより異なる · 116–119
ラディウス
18m
レングスにより異なる · 16.5–18
1本あたり重量
2150g
レングスにより異なる · 1765–2150

概要

Armada Antimatter 92は、アルマダが26-27シーズンに投入する新しいAntimatterラインの中核であり、Declivity 92 Tiの直系後継モデルです。実績あるDeclivityのモールドと形状(172cmで131-92-117mm)をそのまま受け継ぎつつ、従来より少ないチタナールを使う新構造「Speed Metal」を採用。スペック上は、トップがやや柔らかく扱いやすくなった一方で、足元には金属によるエッジグリップを残したオールマウンテン92mmに仕上がっています。長さは164、172、180、188cmの4サイズ、回転半径は16.5mから18m、メーカー公称重量は1本あたり1765gから2150gです。アルマダはこのスキーを、1台でさまざまな地形をこなすディレクショナルなデイリードライバーと位置づけています。

雪上でのパフォーマンス

この構造から読み取れるのは、クラスの中でもどっしりと落ち着いた乗り味です。軽量スキーではなく、180cmで公称2000g/本と市場の92mm帯では重い部類に入りますが、その質量こそが荒れたバーンや再凍結した雪面での安定感につながるはずです。足元のキャンバーとチタナール・ラミネートの組み合わせは硬いピステでの確かなグリップを示唆し、ロッカーの入ったトップと控えめなテールロッカーがターン導入と抜けを容易にします。中間サイズの17〜17.5mの半径は、スピードに乗せたミドルターン向きです。Declivity 92 Tiと比べると、柔らかくなったトップとテールのぶんコブやツリーでは扱いやすくなる半面、限界域で攻めたときの前半部の正確さはわずかに譲る計算になります。

構造とスペックの解説

Antimatter 92は、ポプラ材のフルウッドコア(Poplar Core)にトリアキシャル・グラスファイバーを組み合わせた構造です。最大の変更点はSpeed Metalチタナール・ラミネート。トップからテールまで走る1本の中央チタナールストリップで、Declivity 92 Tiのチタナール層より幅が狭く、長さも短くなっています。狙いは、足元のねじれ剛性とエッジグリップを保ちながら、トップとテールをより自由にたわませることです。さらにAR100 Sidewall、シンタード仕様のComp Series Base、All Mountain Edgeがパッケージを完成させます。重量は4サイズで1765/1885/2000/2150g(1本あたり)と、このカテゴリーとして正直な数字です。

どんな人向けか&比較

対象は、1台で山全体をカバーしたい、遊びより安定性を重視するディレクショナル志向の中上級者からエキスパートです。最も自然な比較対象はArmada Declivity 92 ti。同じモールドで半径も同一ですが、金属量が多く公称重量は軽め(172cmで1725g対1885g)で、高速域ではより鋭い一方、扱いやすさでは劣ります。Head Kore 94 Tiは177cmで1905gと軽快で機敏な選択肢ですが、そのぶん吸収性は控えめです。Nordica Enforcer 94は逆の極で、179cmで公称2090gと重く、幅も広い荒雪の定番。Antimatterはそれよりやや細身で、エッジからエッジへの切り替えが速いスキーです。

良い点、注意点と結論

良い点

  • 足元のチタナールとキャンバーによる、硬い雪での確かなエッジグリップ。
  • Declivity 92 Tiより柔らかいトップとテールで、コブやツリーが身近になる。
  • クラスとしては重めの質量が、荒れた雪での落ち着きと吸収性を生む。
  • 実績あるDeclivityモールドと、16.5〜18mの自然な半径設定。

注意点

  • 92mm帯では重い部類で、小回りや長い一日では体力を使う。
  • 柔らかめのトップは、全開時の正確さでDeclivity 92 Tiにわずかに譲る。
  • ウエスト92mmでは、本格的な深雪での浮力に限界がある。
  • ディレクショナルな性格は、遊び重視のフリースタイル志向には合わない。

結論: Antimatter 92は、実績あるディレクショナル・オールマウンテンの形状を、少しだけ付き合いやすくしたスキーです。限界域の鋭さをわずかに譲る代わりに寛容さを手に入れ、足元には本物の金属グリップを残しました。多様な地形を1台でこなすワンスキー・クイーバーとして、スペック上は26-27シーズンで最も説得力のある92mmの一つです。

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