[review]·2025.11.17
ON3P Billy Goat 108 Tour — レビュー
概要
ON3P Billy Goat 108 Tour は、登りでの軽さと下りの安定感を両立したい上級〜エキスパート向けのバックカントリースキーです。ON3P のシグネチャーロッカーと拡張された RES(リバース・エリプティカル・サイドカット)により、柔らかい雪や不整地での“サーフィー”で引っかかりの少ない操作感を実現。しっかり支えるテールと堅牢な構造が、スピード域でも落ち着きを保ちます。
こんな人におすすめ
- 柔らかい/ミックススノーでの下り性能・スピード・スラーブ系ターンを重視する上級者。
- 超軽量モデルよりも減衰=しっとり感を求める、ディレクショナル寄りでサーフィーな乗り味が好きな人。
- 極端に硬いアイスバーンや、タイトなショートカーブ主体の滑走が多い人には非推奨。
雪上性能
パウダー/ソフトスノー
- 立ち上がったノーズと低めのキャンバーにより、108 mmとしては上々の浮力。
- RES がピボットやスラッシュ、減速コントロールを容易にしつつ、テールは着地や急斜面のエグジットをしっかり支えます。
荒れ雪・ウインドバフ・ミックス
- 同クラスの重量としては驚くほど落ち着きがあります。長い回転半径(186 cm で約 29 m)がスピードアップ時の直進安定に貢献。
- 多くのツアーモデルより“引っかかり”が少なく、割れた雪面でも跳ね返されにくい設計です。
ハードパック/固いバーン
- エッジを立てれば十分に対応できますが、メタル入りカービングのような食いつきは期待しない方が良いでしょう。
- 基本は中〜大回りが得意。タイトなショートターン特化ではありません。
ツリー・急斜面・テクニカル
- 実効エッジ長の短さと前寄りのキャンバー頂点が、素早いピボットやジャンプターンを助けます。
- 短めのテールはキックターンで扱いやすく、稜線歩きでもバランス良好。
遊びと安定性
- スラッシュ、軽いバター、地形遊びがしやすい一方、テールは過度にシビアではありません。
- リゾート向け構造ほどデッドに静かではないものの、ツアー構造としては高速安定性が際立ちます。
登行と効率
- 186 cm で約 1.75 kg/本。ロングツアーに十分軽量ながら、下りの減衰を残す“あえての重さ”。
- ロッカーのノーズはトラバースでも過度にバタつかず、スキンテクは依然重要。
- 厚めのソールとエッジは春雪や薄雪期の安心材料です。
構造と耐久性
- 竹/ポプラ(ポローニア)コアにハイブリッド(グラス+カーボン)ラミネートで、減衰と反発をバランス。
- Durasurf 4001(約1.4 mm)ソールと 2x2 mm エッジはツアーカテゴリとして頑丈。ポートランド製造の仕上げも魅力です。
比較
- Moment Wildcat Tour 108: より軽快でプレイフル。Billy Goat 108 Tour はややディレクショナルで、荒れ雪での落ち着きは上。フリースタイル寄り=Wildcat、ライン保持=Billy Goat。
- Blizzard Zero G 105: かなり軽くハードバーンに強いが、壊れやすいクラストでは手強い面も。Billy Goat は 3D スノーで安定&楽しい。
- DPS Pagoda Tour 106 C2: 登行は速く軽い。Billy Goat は減衰・テールサポート・高速域の安心感で優位。
- Black Crows Corvus Freebird: よりディレクショナルでエッジグリップ強め、軽快さ・サーフ感は控えめ。Billy Goat はツリーとパウダーで遊べます。
- 4FRNT Raven 104: 非常にルースで軽量。固い雪の食いつきとテール支えは控えめ。Billy Goat の方が高速で落ち着きあります。
スペック(要点と意味)
- ロッカープロファイル: 低めキャンバー+高めノーズの Signature Rocker に、ノーズ側まで延長した RES。浮力向上、ピボット容易、可変雪での引っかかり低減。
- サイドカット(186 cm): 135‑108‑117 mm。ワイドノーズ+しっかりテールで方向性と安定性を確保。108 mm ウエストは浮力と汎用性のバランス域。
- 回転半径(186): 29.0 m。長半径=スピード域での安定と大きな弧に強み。ショートターンの切れ味は狙いではない。
- 重量(186): 1.75 kg/本。登行に十分軽く、下りの減衰を感じられる質量。
- 構造: 竹/ポローニアコア、2800 ハイブリッド(グラス+カーボン)、UHMW サイドウォール、Durasurf 4001 ソール(約1.4 mm)、2x2 mm スチールエッジ。耐久性と減衰の両立を狙う。
キー・テイクアウェイ
- サーフィーで引っかかりにくい:RES+ロッカーがパウダーと可変雪で光る。
- ツアー構造としては高速安定性が高い:長半径と減衰が荒れ雪をいなす。
- テールサポートが心強い:着地と急斜面のエグジットで安心。
- 最軽量ではない:下り重視の意図的トレードオフ。
- アイスの切れは普通:対応可能だが、真価は柔らか〜ミックス。
よくある質問
Q: どのサイズを選べばいい?
A: 身長・体重・地形で判断。開けた斜面とスピード重視なら長め(186/191)、ツリーやテクニカル中心なら短め(176/181)。
Q: マウント位置は?
A: まずは工場推奨ラインから。よりフリースタイル寄りにしたいなら+0.5〜1 cm、直進安定重視なら約 −0.5 cm を目安に。微調整でも性格が変わります。
Q: 相性の良いビンディングは?
A: ダウンヒル重視なら Fritschi Tecton や Salomon/Atomic Shift などのハイブリッド系。長距離ツアーなら ATK Raider など軽量テック系が好相性。
Q: 硬いバーンでの性能は?
A: チューンが良ければ十分こなせますが、設計の本領は柔らかい/可変雪です。超軽量機より落ち着きますが、アイスカービングは得意分野ではありません。
[specs]4 lengths
lengthstap to switch
readout·186 cm
waist
108mm
same at all lengths
tip
135mm
only this length
tail
117mm
only this length
radius
29m
only this length
weight / ski
1750g
only this length
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