Picture of the review author

によって Andrew Ingold

Head Kore 99 Ti W レビュー

No images available

対象者と第一印象

Kore 99 Ti W は、オンピステのカービングもオフピステのパウダーも一台でこなしたい上級~エキスパートの女性向け。99 mm ウエストは高速での安定感が高く、見直されたチップ/テールロッカーにより取り回しも良好。第一印象は、朝の硬いバーンでの強いエッジグリップと十分な減衰、10~20 cm の新雪でも信頼できる浮力。部分ツインテールはターン終盤のスライドを許しつつ、ルーズになり過ぎない。受け身の中級者にはやや手強く、積極的な操作で応えるタイプ。

オンピステのカービングとエッジグリップ

整地では、2 層のチタナル、足元のキャンバー、汎用的なサイドカットが生む安定感が持ち味。早い段階で食い付き、荷重を一定に保ち、スピードが上がるほど落ち着きが増す。小~中回りは容易だが、細身のカービング機ほどの電光石火の切り替えではない。受け身や低速だと硬さを感じることもあるが、しっかりたわませれば力強い反発と正確なライン取りが得られる。

オフピステ、パウダーとミックススノー

オフピステでは、99 mm のプラットフォームと十分なチップロッカーが 10~20 cm の新雪で信頼できる浮力を提供。部分ツインテールにより、ツリーや急斜面でターンをきれいに抜ける/解放する操作がしやすい。荒れ雪や再凍結したトラックでも、チタナルとグラフェンが振動を抑え、落ち着きを維持。柔らかく強ロッカーのモデルほどサーフィーではないが、悪雪での信頼性は高い。タイトな地形は短め、開けた斜面は長めが◎。

構造・フィーリング・耐久性

構造がキャラクターを決める。女性向けにチューンした PET/ポプラ芯と 2 層チタナルが、過度な重さなく減衰と安定を実現。グラフェンは要所のスイングウェイトを低減。フリーライド・サンドイッチキャップは雪面感と耐久性を高め、ハイブリッドトップシートは欠けに強くプラスチック使用も抑える。ストラクチャード UHM C ソールは走破性とワックス保持に優れる。見直されたロッカーが導入を容易にし、キャンバーの確かなグリップとエネルギーを損なわずターン幅を広げる。

サイズ選び、スペックと比較

サイズとスペック:156/163/170/177 cm を展開。170 cm で 1 本 1724 g は、手強すぎず安心感のある重量。約 132/99/121 mm(170 cm)、R=15.6 m は多様なターンをカバー。Santa Ana 98 と比べるとやや軽快でテールの寛容度が高い。Sheeva 10 より減衰とエッジホールドに優れる一方、ルーズさは控えめ。QST Lumen 98 は寛容、Maven 100 Ti は軽快だが超高速域でのどっしり感は僅かに劣る。