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によって Andrew Ingold

Head Kore 104 Ti W レビュー

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位置づけと対象スキーヤー

Kore 104 Ti Wは、女性向けのフリーライド/オールマウンテン枠で、リゾート寄りの日常使いながら本格的なオフピステ性能を備えます。105 mmウエストは柔らかい雪や荒れたパウダーを得意としつつ、整地でもしっかりカービング可能。上級〜エキスパートは安定した方向性と確かなエッジグリップを高く評価。強めの中級者も、支えのあるが厳しすぎないフレックスで上達を後押しします。大きな山域と不安定なコンディションに最適です。

構造とフィーリング

フリーライド・サンドイッチキャップに、女性用チューンのポプラ/PETコア、Titanal二層、Graphene、そして亜麻繊維で強化したハイブリッドトップシートを組み合わせ。超軽量設計よりも明確に振動を抑える落ち着いた乗り味で、決して鈍重には感じません。亜麻コーティングはトップシートの欠けも抑制。部分的なツイン形状のわずかにフレアしたテールは、ズラしやスイッチのフィニッシュを容易にしつつ、踏み込めばしっかり支えます。構造化UHM Cソールは滑走性と耐久性に貢献。

雪上でのパフォーマンス

ティップ&テールロッカーは降雪時に素早く浮き上がり、適度なテーパーが木立の中でも引っ掛かりを抑えます。足下のキャンバーとTitanalが、朝の硬い整地で信頼できるエッジホールドを提供し、午後の荒れた雪面でも重量の割に落ち着いて直進。16.7 mのサイドカットは中〜大回りを好みますが、荷重すれば小回りにも対応。弱点は、モーグルでの俊敏さは最速ではなく、支えの強いテールは前に乗る積極的な姿勢を求める点です。

スペックと意味

ロッカー形状(ロッカー/キャンバー/ロッカー)は、浮力とピボット性を与えつつ、エッジの食いつきを維持。133‑105‑126 mm(177 cm)のサイドカットは、ソフトスノーの安定感とカービング力の両立。16.7 mの半径は多様なターンに適し、窮屈さがありません。約1,944 g/本(177 cm)の重量は、荒れた雪での減衰と安心感に寄与する一方、長距離の登りには最適ではありません。156/163/170/177 cmの長さは、安定性と浮力なら長め、取り回し重視なら短めを。

比較と購入の目安

Nordica Santa Ana 104 Freeよりやや軽快で俊敏、その代わり圧倒的な踏破力は一歩及ばず。Salomon QST Stella 106と比べると精密さと減衰に優れ、サーフィーさは控えめ。Blizzard Sheeva 10は柔らかい雪でよりルースかつ遊べ、Sheeva 11は浮力が上がる反面、整地精度は後退。Kore 104 Ti Wは、スピードでも落ち着き、クリーンに刻み、林間やシュート、荒れパウでも扱いやすい、リゾート基軸の一本化に好適です。