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によって Andrew Ingold

Head Kore 100 Ti レビュー

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想定用途とスキーヤー像

Kore 100 Ti は、整地とソフトスノーを半々で滑る上級者〜エキスパートを狙った一本。ウエスト100 mmはオールマウンテンのど真ん中で、降雪時の浮力と日常のカービングを両立します。超軽量で遊べる100 mm系と比べると、メタル入りレイアップのおかげで落ち着きと安心感が強め。やや前寄りのセンタースタンスを好み、中高速域で真価を発揮しますが、過度に手強いわけではなく、安定感を求める中上級の上達途上にも対応します。

整地でのカービング性能

整地では(177 cm)で17.2 mの回転半径が中〜大回りを後押し。2層のチタナルと1本1922 gの重量が、朝のコーデュロイや夕方のハードパックでもバタつきを抑え、強いエッジグリップを発揮します。90–98 mmのカービング寄りほど左右の切り返しは速くないものの、傾ければスムーズに入り、クリーンなラインを維持。セミツインのテールは予測可能に抜け、混雑時の減速に有効。低速域では金属の存在がやや重たく感じる場面も。

オフピステ・パウダー・荒れた雪

オフピステでは約30/50/20のチップ〜テールロッカーがノーズを高く保ち、狭い地形でのピボットを容易にします。10〜20 cmの新雪なら楽にプレーンし、深い重雪ではメタル支持のテールを押し込みすぎないよう、ややセンター寄りの姿勢が有効。真骨頂は荒れた新雪やモサモサのクラッド。高い減衰性がはね返りを抑え、雪塊を突き抜けても落ち着きを維持します。林間やコブでもスイングウェイトは扱いやすい一方、超小回り派はより軽快な板を好むかも。

構造とフィーリング

構造はKaruba/ブナ芯に2層チタナルとグラフェンを組み合わせ、フリーライド・サンドイッチキャップで包みます。木材の反発、金属の振動吸収とエッジグリップ、グラフェンの軽量化効果が融合。亀裂に強いハイブリッドトップ(フラックス補強エッジ)と、ワックスで速さを引き出しやすいUHM Cストラクチャードソールも装備。乗り味は滑らかで静か、遊び倒すより精密さと安心感を重視するタイプに噛み合います。

主なスペック解説とサイズ選び

主なスペック:133‑100‑122 mm(177 cm)は浮力と食い付きの両立、17.2 mは中〜大回りの安定志向、1本1922 g(177)は荒れ雪での減衰、チップ〜テールロッカーは浮きとピボット性に寄与。サイズは156–191 cm。鼻〜額あたりを目安に、スピードや軟雪重視なら長めを。Enforcer 100より軽快でピボットしやすく、Rustler 10より減衰と精度重視で遊びは控えめ。QST 98より荒れ雪に強い反面、切り返しはやや遅め。